鵞足炎とは?
〜スポーツをする人の膝の痛み〜
鵞足炎とは
鵞足炎(がそくえん)は、膝の内側に痛みを引き起こす症状の一つです。特にスポーツをする方に多く見られ、膝に繰り返し負担がかかることで発生しやすくなります。

鵞足炎の病態
鵞足とは、膝の脛骨(すねの骨)近位内側にある「縫工筋」「薄筋」「半腱様筋」が合流する部分を指します。この部分の深層には**内側側副靱帯(MCL)**が位置し、間には滑液包が存在しています。
鵞足炎は主に以下の2種類に分類されます。
- 腱付着部炎:筋肉が骨に付着する部分の炎症
- 鵞足滑液包炎:膝の内側にある滑液包が炎症を起こす状態
繰り返しの外力や負荷の蓄積によって炎症が発生し、痛みを引き起こします。
鵞足炎の特徴
①性差による違い
男性:筋力が強いため、運動時の衝撃が大きく、急激な負荷によって発症することが多いです。
女性:男性に比べて骨盤が広いため、膝が内側に入りやすく、鵞足炎のリスクが高くなる傾向があります。
②好発スポーツ
鵞足炎は、膝に繰り返しストレスがかかるスポーツでよく見られます。
- ランニング・マラソン:着地の衝撃や膝の曲げ伸ばしが多い
- サッカー:キック動作や急な方向転換
- バスケットボール:ジャンプやストップ動作が多い
- バレーボール:膝を曲げる動作が多く、衝撃が繰り返し加わる
- 剣道:中腰姿勢が長く続くことで膝の内側に負担がかかる
鵞足炎の主な症状
- ランニング時の膝の痛み
- 階段の昇り降りで痛む
- 立ち上がるときの痛み(屈伸時の痛み)
- あぐらをかいたときに膝の内側が痛む
- 膝の内側の圧痛(30%の人は自覚症状なし)
鵞足炎の判断基準
- 膝の内側を押したときに痛みがある(圧痛)
- 鵞足を構成する筋肉を収縮させたときに痛みがある
鵞足炎と似た疾患
【脛骨疲労骨折】
- 鵞足を構成する筋肉を収縮させたときに痛みがある
- 膝の内側を押したときに痛みがある(圧痛)
鵞足炎改善のポイント
①膝の炎症を改善させる
- 筋肉の柔軟性を高める(鵞足を構成する筋肉のストレッチ)
- 可能であれば安静にする
②動作の改善(膝に負担のかからないフォーム習得)
- ヒンジ動作の習得(股関節主体の動き)
- 股関節の内旋・外旋のバランス調整
- 足部の回内(足の使い方)を改善する
鵞足炎による膝の痛みでお困りの方へ
鵞足炎は、スポーツや日常生活の動作の積み重ねによって発症します。膝に違和感や痛みを感じたら、早めのケアが重要です。
ARATA鍼灸整骨院では、膝の痛みに対して、動作のチェックや適切なエクササイズのアドバイスを行っています。
「最近、膝の内側が痛い…」「ランニング中に違和感がある…」そんな方は、お気軽にご相談ください!
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